写真と心の中に刻まれた、ある日の旅のワンシーン…
鉄道と列車、駅舎巡り、エアラインと言った乗り物系の他、旅で訪れた街の風景、気になるモノ、宿泊したホテルなんかも綴った旅行記ブログ。日本全国、たまに海外へ…
※ 現在、一部の記事をメインサイトに移転する作業を進めています。
駅と駅舎の旅写真館・古く美しき駅舎に
「沼牛駅~深名線廃線から21年、甦った木造駅舎~」
を新規掲載しました。
北海道とは言え、11月初旬としては異例の大雪には参りました、しかしそれもまた北海道の鉄路らしい情景を添えてるように味わい深い風景でした。私が初めて北海道を旅し、初めて深名線に乗車した1989年の3月も、こんな雪深い風景に驚いたものでした。
1995年(平成7年)の深名線廃線から、今年2016年で21年が過ぎました。廃線後、沼牛駅の木造駅舎は地元の人が買い取り、地道に手入れをされてきましたが、老朽化が進む一方でした。
しかしいまだ残る沼牛駅駅舎に注目する機運が高まり、去年の2015年(平成28年)は「おかえり沼牛駅」として、駅舎公開イベントが開催されました。そして本格的な修復を施すため、ネット上で広く資金を募るクラウドファンディングで239万円もの寄付金を集めました。廃虚同然だった駅舎は外観も内部もきれいに修復され、往時の姿を取り戻しました。
そして修復記念の公開イベント「おかえり沼牛駅改修御披露目会」が2016年11月6日に開催されました。
昔のままの雰囲気を大切に、古来よりの塗料で塗られ改修された外観、2006年に廃線となったちほく高原鉄道・上利別駅の窓口部材を受け継いだ出札口など、廃虚同然だった駅舎は見事なまでに甦りました。
とりあえず沼牛駅駅舎を後世に伝える道の第一弾の完遂と言った所でしょう。関係者の方々も、今後の活性化を考えておられる事と思いますが、願わくば駅舎内に泊れればと願います。クラウドファンディングで一晩貸切というのがあったのですが、50万はさすがに高く手が出ませんでした。もちろん常時の宿泊施設ではなく、たまに泊れる日を設けるという形でもいいと思います。また、あれやこれやの設備や、過剰なおもてなしも要らないで。ただそこに、駅舎があるだけでいい…。築87年の木造駅舎に一晩泊れるという事は大きな話題になると思いますが、どうでしょうか…?
惜しくも本編訪問記には掲載とならなかった沼牛駅のいろいろな画像を綴ります。本編訪問記が表で、こちらが裏訪問記といったところでしょうか(笑)
朝イチの便で羽田を飛び立ち、各所でギリギリの乗り継ぎを経て午前11時に遂に沼牛駅に到着。完全に真冬の風景で、なおも絶え間ない雪が降り注いでいます。
人が多い木造駅舎に(自分比)戸惑い、また早朝出発の疲れもあり、ひとまず休憩…。
駅前に並ぶ農業倉庫の一つが、休憩所として開放されていました。農業用車両に見守られながらの一休みもなんかシュールです。
そして気を取り直し、再び駅舎へ…。
外観も素晴らしいですが、木造駅舎の窓口ヲタの私としては復元された出札口に大注目です。あの美作滝尾駅の出札口を参考にしたという窓口跡は、見事なまでの再現振り!木製のカウンターは元々ここに取り付けられていたものを必死に磨いたものとの事で、窓枠はゼロから作り上げられました。裏側の駅事務室側は、台などが完全に取り払われていましたが、数ヶ月前に取り壊されたばかりの上利別駅の部材を譲り受け移植。更に台の持ち送りは、待合室側カウンターのものを忠実に再現したとの事。凄いこだわりです。
駅舎内には沼牛駅クラウドファンディング寄付者一覧が掲示されていました。私の名前…と言うかウェブサイト名もあったよー!
駅事務室内には、鉄道写真コンクールの古いポスターまで残っていました。特選作はボンネット型の特急つばめ! かなり古い!
外観と待合室と言った、一般人の目に触れる所だけでなく、かつての駅長居住スペースまで徹底的に修理されていました。郷愁あふれる畳敷き。室内に掲示されていた以前の室内の写真と較べると、その落差は一目瞭然。お風呂とかトイレの跡まで、比較的、良い状態で残っていました。いつかこの駅舎に泊りたいもの…
駅舎ホーム側はまずまずの状態で残っていたようで、古い木製の窓枠が一面に広がっています。改札口の木製ラッチは、国鉄池北線…、後のちほく高原鉄道・上利別駅のものを譲り受けています。
屋外では沼牛駅のある幌加内町の特産品の蕎麦などが販売されているテントも。私は蕎麦キャラメルなるものを買いました。
今回、沼牛駅へのアシとなったジェイアール北海道バス・深名線のバス。最寄のバス停は下幌加内停留所。本当は添牛内駅など、他の深名線の残存駅舎も訪問しようと思っていたのですが、沼牛駅で大満足できたので、まあ次の機会にでもしようと思い、惜しみつつ沼牛駅を後にしました。
深川への道中、甘~く蕎麦の味がする不思議な味がするキャラメルを味わいながら、バスの中でウトウトしていました。
まあ裏というほどの裏でもありませんでしたが…。
それでは沼牛駅の本編訪問記の方もよろしくお願いします。
[2016年11月訪問](北海道幌加内町)
コメント
「北斗星まりも」のことを自分のブログに書いていて、ふと検索しまして、流れ流れてこちらのブログにたどり着きました。
素晴らしい!深名線についてはかなり思い入れがありますので、この記事を拝見して、自分自身がうれしくなってしましました。
またじっくり他の記事も拝見させていただきます。
ところで、記事等を見る限り、趣味・趣向が私ととても似ていて面白いと思ったのですが、決定的に違うところがあり、管理人様はJGCのようですが、私はSFCだったりします......
2017-10-13 02:09 AnotherSky URL 編集
当ブログにお越しいただきありがとうございます。
しかもかなり古い記事から巡り巡ってこちららにお越しいただいたようで。
「北斗星まりも」とか「深名線」とか懐かしいですね。
私も深名線は大好きです。あれこそ、最後に残った国鉄ローカル線らしいローカル線だと個人的には思っています。
JGCとSFC、若干、立ち位置が違うかもしれませんが、空の旅もお互いに楽しみましょう。私も青い方も嫌いではありません。
2017-10-15 01:42 Solano@管理人 URL 編集