桜咲き乱れる樽見鉄道の駅を巡る旅~駅・桜旅2013~

 桜華やぐ頃、駅で咲く桜を堪能するのが私の春の楽しみになっています。毎年、まだ見ぬ桜を追い求めていたのですが、過去に訪れた事がある駅を振り返ってみるのもいいなと思い、今年は11年振りとなる樽見鉄道の駅を訪問する事にしました。

 樽見鉄道は国鉄樽見線から転換された第三セクター鉄道で、岐阜県の大垣と樽見の間を結んでいます。

 樽見鉄道は小さなローカル線ながら、沿線に桜の名所が2つ控える、いわば「桜ライン」と呼べるような路線です。1つは終点の樽見駅から徒歩十数分の所に、日本三大巨桜の一つと称される薄墨桜があります。樽見鉄道と言えば薄墨桜と言っても過言では無く、薄墨桜が見頃の時期は、桜ダイヤと呼ばれる特別なダイヤ編成となり、列車の増発や延長運転が盛んに実施されます。

 もう1つの桜の名所が谷汲山の華厳寺で、名鉄谷汲線亡き後は、谷汲口駅からバスでアクセスできます。

 そして樽見鉄道自体にも、谷汲口駅という桜の名所と言えるような駅があります。かつて春に訪れた時、構内の桜が満開で、まるで桜の園のようだったのが深く心に刻まれています。


※11年前の訪問記はこちらへどうぞ
谷汲口駅 (樽見鉄道)~桜の名駅への旅~』(姉妹サイト・駅と駅舎の旅写真館より)

無人駅で桜を愛でる

大垣から一駅の樽見鉄道・東大垣駅。桜が満開

 先ずは始発の大垣駅から1駅の東大垣駅で、満開の桜に魅かれふらりと下車。JR東海道本線との分岐点直後に現われるこの小さな駅は、JR車内からも眺める事ができ、青春18きっぷでムーンライトながらや東海道本線の列車を乗って旅する鉄道ファンには、どこか気になる駅なのではと思います。JRの乗客に向けて、駅舎には終点の樽見駅近くにある薄墨桜をPRする看板が掲げられています。

樽見鉄道・美江寺駅、レール沿いの桜並木が満開

 美江寺駅は1面1線の棒線駅という旧国鉄の典型的なローカル線無人駅の風情。ホーム上や駅の北側に桜の木が並びます。

 そしてその次は神海駅で降りてみました。国鉄時代と第三セクター鉄道転換後、しばらくは終着駅でした。しかし、当時からの駅舎は残っているものの、山間の畑が広がる小さな集落と言った感じで、終着駅らしい感じがしなく、建設が中断されたゆえの仮の終着駅だった雰囲気を感じます。

 この駅舎に喫茶店が入居しているとwikipediaに記述されていたのですが休業中、…というかwikipediaに掲載されている写真と見比べてると、どうももう店じまいしてしまった様子…。次の上り列車まで1時間以上あり、時間をもてあましそうなので、約3km南の谷汲口駅まで歩いていく事にしました。

薄墨桜に負けない桜の駅、谷汲口駅

樽見鉄道・谷汲口駅、駅構内中で咲き誇る桜と列車

 30分ちょっとで谷汲口駅に到着しました。駅前や駅構内の桜は満開です。構内の桜の下に立つと、まさに桜の国にいるかのような絶景。桜はややピークを過ぎた散り始め直前のようです。気まぐれのように風が吹き抜けると、一瞬にして無数の花びらが乱舞し駅じゅうに降り注ぎます。桜吹雪もまた絶景。その風景の中に身を置き酔いしれる気分に浸ります。

樽見鉄道、桜が満開の谷汲口駅に停車した列車

 桜の門をくぐり抜け、大垣行きの列車が入線しました。谷汲口駅は桜の駅として有名になったようで、構内には撮り鉄さんなど、十何人もの人がカメラを構えています。そして谷汲山への客も意外と多く、普段は小さな無人駅であると思えない程賑わっています。

桜咲く谷汲口駅、保存車両の国鉄旧型客車・オハフ33

 かつての1番線、側線跡と思われる場所にも桜が何本も植えられて、その中に国鉄の旧型客車・オハフ33(樽見鉄道転属後はオハフ502)が静態保存されています。だけど、側線など使われていた頃は、桜は植えられいなかったと思われます。そして側線が使われなくなってから、こんなに桜が植えられたのでしょう。こうして今日、谷汲口駅で桜を楽しめるの、桜を植えようと発案してくれた人のお陰で、なんとも粋な事をしてくれるものです。

桜満開の樽見鉄道・谷汲口駅の駅舎

 駅舎も桜で覆われています。駅舎は無人化後に建て替えられ待合室だけの機能しかありません。しかし谷汲山の桜が見頃で乗降客が増えるこの時期は、樽見鉄道の社員さんがやってきて、乗車券の販売にあたります。

樽見鉄道・桜が満開の谷汲口駅に入線するレールバス

 桜並木を通り抜けプラットホームにレールバスが入線してきました。三木鉄道廃止後、同鉄道から購入した車両です。

樽見鉄道谷汲口駅、静態保存中の旧型客車・オハフ33(オハフ502)

 島式ホームの廃止された側に腰を下ろし一休み。桜と旧型客車が堪能できるという鉄道ファンにはたまらない特等席で、まったりと花見満喫~

樽見鉄道・谷汲口駅、桜ダイヤが実施され大賑わい

 桜を堪能し惜しみつつ谷汲口駅を離れます。谷汲山から帰る人を中心に30人以上の人で駅は大賑わい。やってくる列車は薄墨桜帰りの人も相当数いると思われ、乗車できるか心配しましたが、2両だったためなんとか全員乗る事ができました。当然、谷汲口駅からの乗客は誰も座れなく、車内は都会のラッシュ時並の混雑になりました。かつてはトロッコ列車やJR東海から臨時列車の乗り入れもあったのですが、今は無くなりました。

 樽見鉄道は桜ダイヤの時期でかなりの運賃収入を得いると言われています。平常時との落差が大きく、経営は厳しいですが、JR東海からの乗り入れを復活させるなど、ピークのこの時期に、もっと快適に移動できれば嬉しいのですが…。

締めは本巣駅

樽見鉄道・本巣駅、桜の老木

 そして最後に本巣駅で下車しました。駅前には2本の桜の木がありました。しかし2本ともかなりの老木と見え、太い枝が何本も折れた形跡があり、表面はささくれた感じがし、それでも花を咲かせている姿に凄みさえ感じさせます。毎年、春にこの駅を彩っていた桜…、来年もそしてその先の春もずっと花を咲かせて欲しいものです。

樽見鉄道・本巣駅、駅構内の桜の若木

 駅舎ホーム側の植え込みには蘇鉄などに混じって小さな桜の木が健気に花を咲かせていました。植えられてまだ数年でしょうか…?きっと数十年もすると見事に成長し華やかに駅を彩っている事でしょう。幾年後かの春、この桜の成長している事を楽しみに思い、本巣駅から離れました。


[2013年4月訪問]

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作者: Solano

Solano

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