写真と心の中に刻まれた、ある日の旅のワンシーン…
鉄道と列車、駅舎巡り、エアラインと言った乗り物系の他、旅で訪れた街の風景、気になるモノ、宿泊したホテルなんかも綴った旅行記ブログ。日本全国、たまに海外へ…
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古く美しき駅舎に
「高浜港駅(名鉄・三河線)」
を新規掲載しました。
長い路線網と歴史を持つ名鉄ですが、同社の中で数少なくなった古い木造駅舎の一つで、屋根瓦が特徴的な素朴な木造駅舎です。
この駅を訪ねるきっかけとなったのが、この駅舎が平成26年度中で取壊しになるというニュースに接したからです。この駅舎に残された時間は半年あるかないか…。
名鉄では2000年以降、駅集中管理システムの導入をきっかけにした駅舎建て替えや、度重なる路線の廃止により、年月を経た古く趣きある駅舎が、次々と取り壊されてきた感があります。もっと以前は、もちろん多くの古駅舎があったのでしょうが、私が駅舎に強い興味を抱くようになったひと昔前でさえ、味わいのある駅舎がまだたくさん残っていたものです…
名鉄・揖斐線の終着駅、本揖斐駅の木造駅舎。洋風の個性的なデザインでした。2001年に揖斐線の末端区間が廃線になり、しばらく残存しましたが、2005年取り壊し。
名鉄瀬戸線、尾張瀬戸駅旧駅舎。小さいながらも重厚さ感じる洋風駅舎でした。2001年取り壊し。
名鉄尾西線、奥町駅旧駅舎。ありふれた感じの素朴で趣き深い木造駅舎でした。2007年取り壊し。
同じく尾西線の苅安賀駅。いかにも私鉄ローカル線らしいミニマムな造りがユニークな木造駅舎でした。2007年取り壊し。
今2014年現在、名鉄に残る木造駅舎など古い現役駅舎を記憶の限り思い返せば、蒲郡線の西幡豆駅、東幡豆駅、西浦駅。名古屋本線の呼続駅、西枇杷島駅。三河線の北新川駅、碧南駅。河和線、知多新線の富貴駅。広見線の御嵩駅。…う~ん、大体こんなもんだったかな?
現役ではないものの残存している駅舎も僅かながらあります。三河線の新川町駅は旧駅舎がコミュニティスペースとして再利用されています。また、瀬戸線の尾張瀬戸駅旧駅舎は、瀬戸蔵ミュージーアムに一部部材を使いまわし復元されています。犬山線の布袋駅は保存こそは叶いませんでしたが、江南市が名古屋電気鉄道時代の社章など一部の部材を譲り受け、今後、どのような形で生かしていくのか気になります。
廃線の保存駅舎としては、三河線(山線)の西中金駅、三河広瀬駅。揖斐線、谷汲線の黒野駅があります。
名鉄は長い路線を有していますが、振り返ればこのように古駅舎は風前の灯を言えるほど、すっかり少なくなってしまいました。十年後には、一体いくつ残っているのだろうと危惧しています。
私はどこか旅に出るにしてもどうしても遠くに目が行きがちですが、こういう地元の歴史ある駅舎にも目を向けなければと強く感じました。
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