開業したばかりの成都地下鉄10号線に乗る

急速に路線網を伸ばす成都市の地下鉄

 今回の旅の目的地は中国四川省の省都・成都市。空の玄関口の成都双流国際空港からどうやってホテル近くの市中心部・天府広場に行こうか下調べをしました。鉄道ファンとしては鉄道に拘りたい所。

 色々調べていると、空港と主要駅の1つ、成都東駅を結ぶ列車がある事を知りました。しかしこの空港アクセス列車、1日に10本以下と本数がとても少なく、市街地東端の成都東駅経由で地下鉄に乗り換えても大回りになります。フライトで疲れている所を、初訪問の中国の慣れない街を、荷物を引きずり回すのも考えただけでも疲れそう…。なので、今回はリムジンバスでも使おうかと思っていました。

 しかし、出発の2日前の9月8日、ウェブ上で成都市の情報を調べていると、9月6日に双流国際空港までの地下鉄路線・10号線が開業した事をたまたま知りました。

 出発を目前にいいタイミングで開業してくれたもの。早速、新規開業した路線を体験できるとは幸運です。

 成都の地下鉄…、正式には近郊も結ぶ鉄道路線も含め
成都軌道交通(英語名: Chengdu metro)
と言われ、地下鉄は2010年に1号線が開業して以来、急速に路線網を伸ばし続けています。

 旅行ガイドブック・地球の歩き方の「成都とその周辺」の2016年~2017年版は、2年前の2015年秋の出版なのですが、そこの地下鉄路線図には1号線と2号線しか記載されていません。しかし、その間に3号線と4号線が開業していて、今回の10号線の開業。僅か2年の間に、路線網が倍に拡大しています。更に将来的には20号線まで増やすプランがあるようで、交通インフラの拡大は留まるところを知りません。成都という枠に留まらず、力強く経済発展を遂げた中国の勢いを感じました。

 お陰で旅行ガイドブック掲載の地下鉄路線図は過去の遺物で、自分で最新のものをプリントアウトして貼り付ける破目になりました。

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双流国際空港駅から開業直後の成都メトロ10号線に乗る

 遅延が多いとか、あまりよろしくない評判も目に付く中国東方航空ですが、名古屋から上海浦東空港で乗り継ぎも無事に間に合い、定刻の16時前に、成都双流国際空港の第2ターミナルに到着しました。

 無事に到着ロビーに出て天井や周囲を見回しますが、地下鉄を標した看板は出ていないようです。見つけられなかっただけかもしれませんが…。開業は幻だったかのか戸惑い、ならどうやってホテルに行こうか戸惑いました。

 一息入れてもう一度探してみると、エレベーター横の各階案内のいちばん下の階に
地鉄 Metro
と簡体字の漢字で記されているのを発見。鉄道ファンの私は、日本だと富山地方鉄道を思い浮かべてしまいますが、中国語では「地鉄=地下鉄」のようです。

成都双流国際空港、エレベーター横の地鉄(Metro)の表記 成都双流国際空港第二ターミナル駅、セキュリティチェック

 地下に降り、少しコンコースを進むと、「地鉄」と表示された大きな看板があり、乗り場を見つけられました。しかし改札を通るには荷物検査を受けなければいけないようです。

 セキュリティで自分と荷物をスキャンすると、荷物が引っかかってしまったよう。係員が何か言ってきますが、なんか理解できません。どうやら中国語のよう…。さっぱり理解できなく戸惑いましたが、飲み物を飲む仕草を係員がして、バッグの中のミネラルウォーターが引っかかったのを理解しました。

 とは言え、空港のような厳しい検査ではなく、すぐに改札を通りプラットホームに下りました。

成都地下鉄10号線、双流国際空港T2駅プラットホーム

 成都地下鉄10号線、目下の所の終点・成都双流国際空港第2ターミナル駅。9月6日に開業して5日目で、床も壁もまだピカピカ。

地下鉄・成都双流国際空港T2駅、ホームドア上の10号線路線図

 ぷラットホームと線路は、ガラスのドアと壁で完全に仕切られています。

 ドアと壁の上には、10号線の路線図と駅名標っぽいモノが記載されています。路線図は未開業の第2ターミナルより先の延伸区間も記載され、その区間の駅名も灰色で薄っすらと添えられていました。気が早いと思いますが、大幅に書き直す必要も無いので、まあ合理的と言えるのでしょう。

双流国際空港T2駅に入線した成都地下鉄10号線の車両

 程なくして列車が入線。列車は6両編成です。

成都メトロ10号線車内、ロングシート部分

 車内には、プラスチック製のシートが並びます。腰掛けると、座り心地は良くないです。しかし、布張りよりも、破損の可能性は低く、汚れた際の清掃の手間も掛からず、メンテナンスはしやすいのでしょう。乗車時間も短いので、まあ大きな問題ではありません。

 窓や扉の上には、路線図や降車口がなどが表示されるディスプレイや、車内放送を流すTV画面があるなど、最新の装備です。

成都地下鉄10号線車内、クロスシート部分

 なぜか、最後尾の車両には誰も乗っていなく、遠慮無く一枚パチリ!車両中ほどはクロスシートになっていました。

 程なくして列車は出発。すぐに空港第1ターミナル駅で停車、そして少々の乗客を乗せて太平園駅に向けて走り始めました。この時点でも、席には余裕があり、ゆったりとた乗車を楽しみます。

 車内ではグレーの制服を着た保安員が巡回中。何をした訳でもないですが、初の中国の地下鉄の見慣れない光景に、ちょっとした緊張が走ります。

 中国人と言えば、時としてマナーの悪さがクローズアップされる事もありますが、地下鉄では車内で、子供におしっこをさせるという有り得ない行為が見られる事もあると聞きます。車内の注意書きにそれらしき記述もありました。意識が向上したためか、成都滞在中、幸いそういった光景を見る事はありませんでしたが…。

 車内のTV画面ではCMなどの他、ニュースなどちょっとした映像も流されています。しかしほどんどの乗客はスマホの画面に夢中…。今やどこの国も同じ光景です。

 空港第一ターミナル駅を出ると、3駅停車し、たったの10分程度で終着の太平園駅に到着。

成都メトロ、太平園駅10号線プラットホーム

 ここから先は、1年前に開業した3号線に乗り換え、都心を目指します。乗り換えホームは、幸いにも降りたホームの反対側。…と言っても、天府広場駅には更にもう一回、乗り換えなければいけないのがやや面倒です。とは言え、空港から都心へは、それ程離れていなく、30分程度で行けます。条件のいい空港アクセス鉄道があるのは。旅行者として嬉しいものです。

 更に、太平園駅も通る環状の地下鉄7号線も開業は近いようで、早くも7号線のイメージカラーの水色のラインが引かれている路線図を何度も見ました。開業すると、成都市内各地からの双流国際空港へのアクセスが、より便利になりそうです。

成都地下鉄・太平園駅の壁画「金色成都」

 太平園駅の10号線と3号線プラットホームの中間には、「金色成都」をテーマにした錦秋の成都の風景を描いた大きな壁画が2枚展示されていました。無機質なコンクリートとガラスの空間に、オアシスのように潤い与える風景画は、乗り換えに急ごうとする私の足を堰き止めました。そして美しい風景やその中に描かれた人々の姿に、しばし見入りました。
( ↓パノラマサイズの画像はこちら。クリックで拡大表示↓)

c-metro10-10.jpg

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作者: Solano

Solano

列車に乗って気ままに鉄道旅。
或る駅でふと降りて、駅舎や構内をあれこれ観察。そしてぶらぶら街歩き。
飛行機でどこか遠くへ行くことも。
日本全国、たまに海外へ…

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