写真と心の中に刻まれた、ある日の旅のワンシーン…
鉄道と列車、駅舎巡り、エアラインと言った乗り物系の他、旅で訪れた街の風景、気になるモノ、宿泊したホテルなんかも綴った旅行記ブログ。
日本全国、たまに海外へ。
JALグローバルクラブ入会資格を得るため、10月から本格的にJAL・JGC修行を始めました。そして遂に残り1384FOPとなりました。この数をキリ良く稼ぎたい訳ですが、長距離線のタッチ修行だと結構なオーバーになってしまいます。
[AD] JALマイレージバンク マイルをためる
思えば、那覇‐宮古間を特便割引で往復すると1438FOPとキリのいい数字なので、これなら10月の那覇‐宮古タッチ&ピストン修行の時に、無理してもう1往復しておくのがコストパフォーマンス的には最高でした。
けれどもJGC修行を計画し始めた頃に、漠然と思い浮べていた事があります。これを機会にJALの国内線ファーストクラスに乗ってみたい。そして修行の締めは印象的なものにしたいと…。そのうち二つの考えは自然と融合していき、
「50000FOPオーバーのフライトは国内線ファーストクラスで…」
と固まっていきました。
だけど国内線ファーストクラスのあるフライトは、羽田発の大阪・伊丹、札幌・新千歳、福岡間一部の便のみ。さあ、どうしましょう…。
当日早朝、ミュースカイで中部空港へ。10月下旬からこのルートをもう3回も辿っています。国際線、国内線とも減便され寂しくなった感のある中部国際空港ですが、朝は国内、国際線ともに出発便が集中しているので、8両編成の列車はいつも混み合っていました。
セントレアのエアラインラウンジで一休みした後、成田行きJAL3082便に搭乗しました。クラスJを予約していました。国内線なのですが…
ロンドン・ヒースロー線など、ヨーロッパ線で運用される国際線用機材のB777-300ERが充当され、ビジネスクラスはクラスJ席として使われていました。以前は朝の成田行き、夕方の成田発は国際線としての運行だったのですが、1年位前に国内線となりました。個人的には比較的空いている中部で出入国手続きが出来るので、国際線扱いの方が嬉しいのですが、こうして国内線修行で使えるようになって恩恵に浴している訳で…。いつか銚子電鉄や小湊鉄道など千葉県を再訪する時は是非利用したいです。
フライトは僅か1時間で降りてしまうのがもったいない快適さでした。レッグレストもしっかり足先までついていて、深くリクライニングさせてくつろぎました。
人気のクラスJとは言え、この区間では供給過剰の感がありました。それ以外でも、普通席の方に向かった人も少なかった気がしました。
選んだドリンクはやっぱりシークワーサー。細かく言うとJALオリジナルドリンクのブランド「スカイタイム」のシークワーサー。沖縄線に限らず提供されるのですが、那覇宮古修行の時から機内で愛飲し、反射的にというか…、折角JALに乗ったのだからと思って、つい選択。私にとってはシークワーサージュースはまさに「修行の味」です(笑)
そして成田空港の第二ターミナルに到着し、ゆっくりする間もなく、羽田空港行きリムジンバスのチケットを買い並びます。鉄道ファンの私としては、鉄道を使っても良かったのですが、乗り換が結構面倒で、所要時間もほとんど変わらないのでバスにしました。
朝早かったこともあり、羽田空港までの1時間30分はほとんどウトウトと寝て過ごしました…zzzz...
11時30分頃に羽田空港に着きました。余裕を持ってプランを立てたため、搭乗する13:30発の119便まで約2時間もあります。JALショップを見た後、展望デッキに上がりました。そうしたら、ちょうど全日空のB787が到着した所!初めて見られて感激です。JALも4月からボストン線にB787を投入しますが、その前にアジア線に投入されるという噂もあるようです…。その時は乗ってみようかとちょっと考え中です。その十数分後、嵐ジェットが着陸しました。嵐ジェット目的らしき女性陣は、当然こっちの方でテンションが上がっていました。
そして遂に国内線ファーストクラスへの第一歩。ズラリとならぶ自動チェックイン機やカウンターの一角に、専用のエントランスがあります。一歩入ると空港の雑踏から逃れた静寂で重厚感のある空間に、さすがファーストクラスの旅の始まりと襟元を正す気分に。
エントランスホールにはこんな飾りまで。雰囲気作りも良く、ファーストクラスと言えどたかが国内線と侮っていたのは間違っていたと思いました。カウンターに係員の人がいたので素通りしてくのも何だしと思い、ここでいいのかと確認すると。保安検査場を案内してくれました。保安検査場もファーストクラス専用で、空いていて待ち時間も無く、気のせいか検査員の人の所作もより丁寧だった気がしました。
この後はサクララウンジと共通のレセプションになりますが、受付でカードリーダーにかざすと、「こちらへどうぞ」とダイヤモンドプレミアラウンジの方を案内してくれました。ダイヤモンドプレミアラウンジはファーストクラス利用者や、JMBダイヤモンドやプレミアやワンワールドエメラルドと言った最上級ステイタス保持者用で、サクララウンジより上位のラウンジです。
[AD] JALマイレージバンク JMBダイヤモンド
しかし室内は記憶の中のサクララウンジとほとんど同じ…。入口が違うだけで、行き着く先は実は同じなんじゃないかと思う程。食べ物は朝夕など、一部の時間帯にはロールケーキ、おにぎりなどプラスアルファがあり、サクララウンジとは差別化が図られていますが、昼はいつものあられ以外特に無かったです。国際線に比べると、敷居の低い国内線なので、こんなものなのでしょうが…。でも、昼間で閑散としたラウンジにあって、あからさまにカジュアルな格好をしていたのは私だけだったので、この辺は上位ラウンジの趣きと言った所でしょうか。
個室風のブースにあられとコーラを持ち込み、フライトまでのひと時をのんびりとくつろぐ事ができました。
そして大阪伊丹空港行き搭乗口の13番ゲートへ。機材はB777-200です。国内線ファーストクラスの特権で優先搭乗で、他の搭乗客に先駆け機内に乗り込みました。
JALの国内線ファーストクラスの座席は高級なソファーを思わす革張りのゆったりとしたシートです。国際線みたいにフルフラット、1席ごとの独立シートとまでは行きませんが、十分にゆったりとしています。
シートに座るとドリンクや機内食のメニューが置いてありました。この便のファーストクラスは、ほぼ埋まっていた様子で、私の隣にも直に人が座りました。離陸前に責任者のアテンダントさんが乗客一人一人に丁寧に挨拶していきます。こういうところはさすがファーストクラス。
離陸してしばらくすると、窓の外には富士山を見下ろす大パノラマが広がりました。修行の締め飾るに相応しく、晴れ晴れしい気分になります。
機内食の配膳が始まったのでテーブルをアームレストから出しました。他のクラスの無機質なテーブルではなく、大理石調の高級感を感じさせるテーブルで広々としています。
そして楽しみにしていた機内食。俵包みご飯、味噌汁に、鰤、そうめん、野菜の煮物、デザートはリンゴのコンポートと、量は控えめながらも、国内線でもこれだけのものが出るのだなと驚き。昔食べたスーパーシートの機内食とは大違い。しいて不満を言うなら、小鉢の料理が暖められていなかったのと、デザートがプラスチックの器で高級感に欠けた事ですが、美味しくいただき満足でした。ドリンクはさすがにシークワーサはやめて、お勧めの飲むトマト酢にしました。余談ですが、食事を採らなかった人には、小さな紙袋に入ったお土産(多分お菓子)が配られていました。当たり前のようにファーストクラスを選ぶような人は、食事どうこうで損得は考えないのでしょうが、配慮を感じました。
食後にはコーヒーを勧められました。勧め方は仕事を集約してまとめてというより、どことなく個人のペースに合わせて勧めてくれてる感じがしました。JALは「JAL CAFE LINE」として、最近コーヒーにも力を入れていて、国内線ファーストクラスではエル・サルバドル産のブルボン・パラァという品種との事。さっぱりとした爽やかな感じのコーヒーでした。
隣の席とは高い仕切りで仕切られていたお陰で、隣の人の存在があまり気にならず過ごせました。カクテルトレーも、完全に分離されていて遠慮無く使えました。クラスJや多くのビジネスクラスのシートは、カクテルトレイは隣席と共用で、遠慮しがちになるので、結果、テーブルを出す事になり、そういう時は足を組めないとか姿勢に不自由を感じてしまいます。オーディオのコントローラーがカクテルトレイの傍らにあり、使いやすい位置で機能的に出来ていると思いました。
食後、席をリクライニングして雲をボーッと見ながらくつろいでいると、もう降下が始まり伊丹空港に着陸しました。
降機後に、JGC修行のファイナルを飾ったB777-200をパチリ!
さて、これで50000FOP達成、修行の完遂、すなわちマニア用語的には「解脱」を果たした事になります。降機した時に修行はこれで終わりと思い、これまでにないハードな搭乗がふと過ぎり、安堵のため息を漏らしました。しかし、JMBサファイアは確定していても、何よりも最終目標であるJGCの入会審査に通った訳ではないので、喜ぶにはまだ早く、もうあと一押しといった心境です。
修行の終わりを強く実感したのは、マイページで予約フライト一覧がきれいに消えて無くなっているのを見た時です。9月以降、宮古やら那覇やら一覧を賑わしていたのを思い出し、不思議と一抹の寂しさを感じずにはいられませんでした。
[2011年11月搭乗]
コメント
はじめまして
JALのサファイア修行、大変楽しく読ませてもらいました。
サファイア到達、そして「解脱」おめでとうございます。
早晩、無事にJALグローバルクラブに入会されて、「最終解脱」される日も近いのではないでしょうか。
ちなみに、私は今年、日本発着の欧州路線を(やむを得ない都合により)年間4回、びゅんびゅんと往復したので、気がつけば、往復3回目でクリスタル到達、4回目でサファイアに到達し、図らずも解脱してしまいました・・・・。
また空の上でもお会いした際は、仲良くしてやってください。
また来ます。
2012-01-22 16:21 サプサン URL 編集
ダイヤモンドプレミアラウンジ......(その1)
こちらは6年前の記事ですねぇ。
6年前とは言え、修行、お疲れ様でした。
Solanoさんの修行、とっても優雅な感じでうらやましい
気持ちです。なんか、品があるというか、自然体で修行を
されているような印象を文章から受けてしまいます。
拙者は2007年に青いほうで修行し、そして解脱しました。
楽しかったですけど、自虐的な言い方をすれば『苦行』その
ものでした。当時はANAは50回搭乗&15000プラチナポイント
(現プレミアムポイント)でも「プラチナ」になれたので、青修行
といえばこの50回&1万5千で挑戦するのが「修行僧」としては
ポピュラーだった印象です。
50回搭乗、すなわち「毎週1回フライトして約1年で達成」なんて
レベルですよ。出張族でも何でもない拙者からすれば、まさに『狂気の
沙汰』な状態でした。
そこまでしょっちゅう乗るわけでもない飛行機に、未来永劫ずっと
「お得意様」として扱ってくれる『SFC』(=JGC)にはとても
興味があり、また趣味のほうの友人でもSFCやJGC持ちはたくさん
いましたので、決断したら割とすんなりその世界には入れました。
2017-11-19 23:47 AnotherSky URL 編集
ダイヤモンドプレミアラウンジ......(その2)
当時はJRで「ムーンライトながら」が毎日運転されており、金曜夜はこれを
使って岐阜から早朝の羽田に向かい、羽田-八丈島-大島-羽田と飛んで、
今度は羽田-伊丹-羽田をこなして、東京からJRの普通列車で帰ってくる
という、空も陸も「苦行」を楽しんでいました。
それ以外は、中部-福岡-対馬-福岡-対馬-福岡-対馬-福岡-対馬-福
岡-中部(福岡-対馬4往復)というものもやりました。
懐かしいです。今年でSFC10年目だったんですね、拙者。
今は息子が下宿の大学生なので、家計的に厳しい状態ですが、卒業したら
ぜひJGCの修行をやりたいと思っています。どうしても「コウノトリ但馬」に飛行機で行ってみたいです。(車では行ったことあります)
しかし、JALのダイヤモンドプレミアラウンジはいいですね。
名古屋便は国内ファーストが無いので、何とか機会を作って乗りたいです。
まあ、名古屋便に乗れても、ラウンジが共用ラウンジしかないので、Solanoさん
の味わう「ダイヤプレミア」のラウンジ体験はできないのですけどね。
で、機内で空を眺めながら「森伊蔵」を味わいたいものです。
2017-11-20 00:00 AnotherSky URL 編集