写真と心の中に刻まれた、ある日の旅のワンシーン…
鉄道と列車、駅舎巡り、エアラインと言った乗り物系の他、旅で訪れた街の風景、気になるモノ、宿泊したホテルなんかも綴った旅行記ブログ。日本全国、たまに海外へ…
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~名古屋→リスボン、フライトルポ(1)~
2009年の夏旅はポルトガルに行くのですが、ポルトガルと日本の間には直行便が無く、必然的にとこかでの乗継になります。そこで今回は、JALのヨーロッパ路線、欧州内でリスボンへ乗り継ぐ以下の経路を選びました。
往復とも中部にするのが最短時間なのですが、往復でルートに変化をつけているのがミソ。航空券は奮発してJALのプレミアムエコノミークラス(PY)にしました。文字通りちょっといいエコノミークラス(Y)です。
さて、旅行が近付くにつれどんどん楽しみになり、時々JALのウェブサイトで往路の空席状況を確認をしたていたのですが、エコノミーがそのうち満席になり、PYも残席が数席になっていきました。そして、出発前日に自分の予約確認をしてみると・・・、成田-ロンドンのフライトで、自分の指定した座席が取り消されているではありませんか!そこでガッツポーズ!何故なら、これはインボラアップグレードの兆候だそうだからです。さらに401便の座席指定の状況を見てみると、取り消された自席を含め、これまでとはガラリと座席指定状況が変わっていました。
インボラアップグレードとは、予約した座席クラスよりも上のクラスに無償で席を振り替えられる事で、正式には
『インボランタリー・アップグレード (involuntary upgrade) 』
と言い、海外ではオペレーショナル・ アップグレード (operational upgrade) と言う事が多いようです。
航空会社はキャンセルを見越し、座席数以上に予約を受ける事は決して珍しい事ではないようです。しかし、予測に反してキャンセルが出ず、例えば、Yクラスで座席数以上に予約受け、いわゆるオーバーブッキング状態の時、一部の客を空席のある上級クラスへ無償で振り替えるなどして、積み残しを出さなように対処します。
その時、無作為にアップグレードする人を選ぶのではなく、一定の基準があると言われています。その基準とは諸説ありますが、例えば…
…などの条件があると有利と噂されています。昔は空港で搭乗手続き締め切りギリギリの時間にチェックインすると、インボラされるとはよく言われていたようですが、今はそんな事はないようです。
また、他の方の搭乗記を見ていると、航空会社により基準やインボラが確定するタイミングもどうも違うようです。パッケージツアーのような安い料金、更には特典航空券でもアップされたという話も聞きます。
出発当日、ただ単にPY内で席が変更になっただけかもと、過度な期待を抱かないようにしつつ、中部国際空港に向かいました。JALのカウンターで指定した席が取り消されていたのですがと告げると、「12Kでお取りしています」と・・・。やっぱりビジネスクラスへのインボラアップグレードでした!正直、最初から期待していただけにとても嬉しかったです。搭乗券の「SEASONS」(JALのビジネスクラスのブランド名)が輝いて見えます。
今回、何でインボラをいただいたか自分なりに考えたのですが、PYの座席指定状況が前夜に大きく変化していた事を考えると、エコノミークラスでオーバーブッキングが発生し、YからPYへ、PYからCへと割と大きな規模で、玉突き的にインボラ状態となったのでしょう。
そして、私が一人客だったのがやはり有利に働いたのでしょう。恐らくCの空席は虫食い状態でポツリポツリと数席だたと思われます。そんな中、二人以上のグループ客をアップグレードしようとすると、席が離ればらばらになりかえって不満の種になったりするので、そうなると、元々指定されていた座席も含め面倒な調整をする必要が生じます。そういう手間を避けるため、1人客を空いている座席に放り込んだのだと、想像に難く有りません。
また、マイルを貯めようとJALカードに入ったばかりだったので、もしかしたら挨拶代わりよろしくインボラとなったのかもしれません。これは完全な推測なのですが…。
最初のフライトのJAL54便の名古屋中部-成田は、国内ながら成田での国際線接続のための、国際線扱いのフライトとなっています。特にする事も無いので、早めに出国審査を終え制限区域内で軽い食事を取り出発を待ちました。
搭乗時間へなり機内に入りました。機材は国際線機材のB777-200ER。座席配置はC、PY、Yの3クラスですが、全席普通席扱いで、私にはPYの席が指定されていました。そして定刻通り、成田に向けて離陸しました。
プレミアムエコノミークラスは、通常のエコノミーと比べシートが少しゆったりとしていて、横が一席少なく、シートピッチは約20センチ広くなっています。図らずもJL054でPY席を初体験した訳ですが、「少し」とは言え、その効果を実感しました。通常のエコノミークラスの席に比べたら、足元はゆったりとしシート幅は気持ち広い気がし、シート間の肘掛はグリーン車のように広く、隣人との肘掛の奪い合いが起こる事も無さそうで、疲れも軽減できそうです。
その他、大き目の個人モニター、空港ラウンジの利用可、荷物が早く出てくる、機内のドリンクがYよりちょっといいなど、Yクラスとの差別化が図られています。
この日のJAL54便の搭乗客は非常に少なく、半分も埋まっていない様子。比較的、大きなキャパシティを持つB777-200ERを持て余し気味。これまででもJL54便を2回利用した事があるのですが、B747-400にも関わらず、いずれもよく埋まっていました。インフルエンザの流行など悪影響もあるのでしょうか。搭乗率をざっと見ると、Cに7,8人程度、PYは僅か3人、その他のYでした。全席普通席扱いとは言え、成田から先の国際線利用クラスに準じ、席を振り分けているのでしょう。
非常に空いていたので、キャビンやシートの撮影をするなら今しか無いかもと思い撮影していると、アテンダントさんが通りかかりすみませんと言うと、「どうぞどうぞ」と。空いてるのであちらの方もどうぞとCクラスの座席も撮影させていただきました。このアテンダントさんは気さくな方で、この後、少々お話をしました。
[2009年(平成21年)8月搭乗]
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