写真と心の中に刻まれた、ある日の旅のワンシーン…
鉄道と列車、駅舎巡り、エアラインと言った乗り物系の他、旅で訪れた街の風景、気になるモノ、宿泊したホテルなんかも綴った旅行記ブログ。日本全国、たまに海外へ…
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ポルトガルを旅していて心に残ったものの一つに、アズレージョ(Azulejo)があります。アズレージョとは、絵や模様が描かれたポルトガル独特の装飾タイルの事です。(詳しくはwikipedia;アズレージョ)
ポルトガルで街歩きをしていると、教会や修道院の壁1面を飾るインパクトのあるものから、店の看板代わりになっているもの、普通の民家をちょっと飾るものまで、多種多様なアズレージョの青さが人々の営みに溶け込んでいるかのように、あちこちで見る事ができます。
描かれているものも様々ですが、大抵、描かれいる場所や地域、その建物に関連した内容が多いようです。例えば、その地域の歴史や風景とか、教会なら宗教的な内容だったり…。
もちろん鉄道の駅も例外ではなく、多種多様なアズレージョを見ることが出来ました。
記事冒頭であげた画像は、ポルトガル鉄道(CP)・アヴェイロ駅の旧駅舎。ポルトガル中部の都市で、アヴェイロ県の県都でもあります。
アヴェイロ駅はアズレージョの駅舎として有名で、新駅舎に役割を譲った今でも、アズレージョが美しいこの旧駅舎は保存されています。駅舎をぐるりと一周するように、昔のアヴェイロの風景が描かれいていて、まるでアヴェイロを紹介するギャラリーのようです。
運河が描かれたこのアズレージョは、昨日、まさにアヴェイロの街並みにあった風景。その何十年か前の風景が描かれていました。
これもアヴェイロ駅のもの。小さなアズレージョで、ポルトガル語が解らないなりに調べてみると、ボーガ線開通75周年記念アズレージョと思われます。下に小さく蒸気機関車と古い気動車が描かれているのが、鉄道ファン的視点から魅かれ、このアズレージョが欲しい位!
ポルトガル鉄道、ポルト・サン・ベント駅。コンコース上部の壁一面がアズレージョで飾られています。
ポルト、サン・ベント駅のアズレージョのひとつ。詳しい内容はわかりませんが、昔の戦争の様子で、槍を手にした騎兵同士が激突しています。
ドウロ川沿いを走るポルトガル鉄道・ドウロ線、ピニャオン駅。ドウロ川上流一帯はポートワインの産地として知られ、世界遺産に登録されています。そのため、ブドウの収穫や斜面に広がるブドウ畑の風景など、ポートワインに関連したアズレージョが多く描かれていました。
ピニャオン駅。アズレージョは周辺に額縁のようなものが描かれている事が多いのですが、ピニャオン駅のものはポートワインの産地だけあって、額縁にぶどうが描かれているのが面白いです。
アヴェイロ駅とポルト・サンベント駅、ピニャオン駅はアズレージョの駅として有名で、「地球の歩き方」など旅行ガイドにも紹介されています。しかし、この他にもアズレージョが描かれた魅惑的な駅はまだまだあります。
ドウロ線の終点、ポシーニョ駅。石製作り付けベンチの背後に大きなアズレージョが掲げられ、描かれた内容はやはりブドウの収穫風景。その両脇の壁にも、同じ模様が描かれたタイルが何枚も貼り付けられ、規則的なパターンを作り上げています。
リスボン地下鉄、カンポ・グランデ駅。前衛的でアーティスティックな?アズレージョ。この駅のものはこんな感じのばかりでした。
CP、シントラ駅。水場跡のアズレージョ。水場だけあって天使が水瓶を空けている様子が描かれています。現在では使われていなく、色褪せ落書きされているのがもの悲しいです・・・。
シントラ駅の出札口。きらびやかなアズレージョで飾られています。
CP、サンタレン駅。駅舎のホーム側が教会や橋など、サンタレン市街の様子を描いたアズレージョで飾られています。
サンタレンの旧市街には城跡など、多くの古い建物が残り世界遺産の暫定リストに登録されている事を帰国してから知りました。暫定リストとは早い話が候補という意味です。駅に掲げられたサンタレンの建物や街並みが世界遺産に登録される日がくるかもしれません。
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